国民年金保険料の最も得する納付方法は?

国民年金保険料は、すべての加入者が一律の保険料になっています。そして、納めた保険料と期間に応じて、将来の受給額が決まります。480ヶ月(40年間)支払っていれば満額が受給できます。

国民年金保険料のお得な支払い方法

免除

国民年金の受給額のうち半分は国庫負担、つまり税金が使われています。そのため免除期間についても納付した期間と同様に年金額に反映されます。免除には申請と承認が必要で、単に未納の場合は受け取れません。

仮に全期間に渡って保険料を免除されていた場合、年金保険料を一銭も納付しなくても、税金分である基礎年金の半額は受給できることになります。

全額免除の条件は、前年所得が(扶養親族等の数+1)×35万円+32万円以下のほか、失業、災害等で保険料の納付が困難な場合です。ちなみに所得要件は住民税非課税の金額と同じです。

前納

国民年金保険料は、口座振替を翌月末から当月末にするだけで早割として50円が割引かれます。

さらにまとめて前払いすることで割引額が増えていきます。6ヶ月、1年、2年まで前納することができ、クレジットカード・納付書払いと口座振替とで割引額にも差があります。

  • 6ヶ月 クレカ・納付書=810円割引、口座振替=1,130円割引
  • 1年  クレカ・納付書=3,520円割引、口座振替=4,150円割引
  • 2年  クレカ・納付書=14,830円割引、口座振替=16,100円割引
2年前納の口座振替が最も割引率が高く、ほぼ1ヶ月分の保険料と同じ額が割り引かれます。

付加年金

支払額を減らす以外にも、お得な納付方法があります。

定額保険料に付加保険料として月400円をプラスするだけで、受給額に納付月数×200円が上乗せされます。物価スライドによる増減はなく、終身年金として生涯受け取れます。

480ヶ月(40年)納付した場合、納付総額192,000円に対して受給額の上乗せは年額96,000円になります。2年分受け取れば、支払った分の元が取れるのでかなりお得な制度と言えます。

国民年金の第1号被保険者と任意加入被保険者だけが使えます。

他の年金と比べてどれくらいお得かというと、国民年金基金でA型1口を480ヶ月納付した場合の納付総額が3,412,800円に対して受給額の上乗せは年額240,000円になります。18倍近い保険料を納めても、受け取れる額は2.5倍にしかなりません。それだけ付加年金の費用対効果が高いということです。